今回は、ゼオスキンヘルスのセラピューティックについてお話します。
皆さんは、SNSなどで皮むけしているお顔を見たことがありますか?ゼオスキンと検索すると必ず一度は目にする画像です。
セラピューティックコースをしていくと、肌の改善のために、皮むけや赤みなどの副作用を伴う製品を使用します。
ゼオスキンとはどのような化粧品なのでしょうか。かすがい皮膚科のインスタグラムや、院内掲示でご覧になった方もいらっしゃると思いますが、どんな化粧品なのか、気になっているけどなかなか手を出せない方も多いと思います。
ゼオスキンは、スキンケアの分野において世界的に高い評価を受けているDr.オバジの35年にわたる研究から生み出されたスキンケアプログラムです。
ゼオスキンは、医療機関でしか取り扱いのないスキンケア商品です。医療機関専売の化粧品のため、市販の化粧品類とは異なり、医師の診断のもと、患者様のお肌に合わせて化粧品の選定、使用方法など指導を受けた上で購入する必要があります。当院では、ご希望の方は必ず美容診察を受け、カウンセリング後に購入していただけます。患者様のお肌の状態やお悩みに合わせてオーダーメイドのスキンケアを提案いたします。追加購入の際も、診察を受けていただき、どのアイテムが必要か判断し、提案させていただきます。ご希望の方は、スタッフにお声がけください。
ゼオスキンの治療プログラムの1つが【セラピューティックコース】です。セラピューティックは複合的なお肌のお悩みに適しているコースです。レーザー治療やピーリング等のような施術でお肌を改善させるように、自宅でできるスキンケアでお肌のお悩みを改善していく治療プログラムになります。
セラピューティックコースでは、
シミや肝斑
くすみ
ニキビ・ニキビ跡
しわ
毛穴の開き
などのお悩みを改善を期待できる短期間集中コースです。
美白効果のあるハイドロキノンと高濃度の整肌成分であるビタミンA(レチノール)を使用し、肌本来の細胞活動を呼び覚まします。
ハイドロキノン・・・最強の美肌成分と言われ、メラニンを合成する酵素を抑制し、メラノサイトの働きを抑えメラニンの数を少なくしたり、できてしまったシミを薄くして次にできるシミを予防します。
ビタミンA(レチノール)・・・肌のターンオーバーを促進し、角質の排出を促したり、皮脂の分泌の抑制をしたりします。
ゼオスキンのセラピューティックコースは、ハイドロキノン+処方薬トレチノイン(ビタミンA)を使用した18週間の集中治療プログラムです。
このプログラムでは、①反応期 ②耐久期 ③完成期 の3つの段階を経て肌の細胞の正常な機能を取り戻していきます。スタッフの経験談とともにご紹介します。
- 反応期(4~6週)
古い角質が剥離し新しい肌へ入れ替わっていきます。この間に、乾燥・赤み・角質の剥離(皮むけ)・ひりつき・かゆみ・ニキビの悪化などの反応が使用開始2~3日目から出現します。大体2~3週後でピークを迎えます。多くの方が、この副反応にビックリして心が折れそうになります。ですが、多くの皆さんが通る道です!痒みやひりつきに耐えて乗り切りましょう。肌質を改善させていく過程に一時的な症状です。治療を継続することで症状は緩和していきます。
医師やスタッフも、経験者多数ですので是非相談してください。患者様の状態に応じて、ミラミックス(ハイドロキノン)やトレチノインの量を決めていきます。徐々に増量していくことが多いです。
お化粧は、少しの期間難しい方もみえます。ですが、日焼け止めは必須です。ファンデーションなどはよれてしまうので、ゼオスキンの日焼け止めの併用をおすすめしております。
- 耐久期(4~6週)
肌に抵抗力がついてきます。
あの辛かった反応期のピークを越え、徐々に痒みやひりつき感が減ってきます。肌がトレチノインに耐性をもつようになるからです。皮むけしている自分の顔にも慣れてきます。皮むけは、夜の洗顔時に一度角質が剥がれます。無理にめくると炎症が強くなりますので注意が必要です。朝は、乾燥した肌の状態ですが、お化粧はしていただけます。しかし、皮むけの症状が強く出ている方は普段通りのお化粧は少し難しいかもしれません。ファンデーション類はよれて、眉毛もなかなか思い通りに描けません。
今はマスク生活なので、特に副作用のでやすい口周りの部分は隠れます。夕方にかけて、皮むけが徐々に増え始めます。痛みや痒みが収まってくる時期なので、皮むけしていると肌が生まれ変わっていくのが目に見えてわかり、達成感があります。
- 完成期(4~6週)
肌のトラブルが改善し、美しい肌になることが期待できます。この後にメンテナンスに進んでいきます。徐々にハイドロキノンやトレチノイン(ビタミンA)の量を減量していき、セラピューティック後の肌のぶり返しを防いでいきます。
長かったセラピューティックコースもあとわずか!皮むけも減っていき、自分の肌質や色調の変化を実感できます。しかし、油断は大敵です。医師の指導のもと、最後までコースを乗り切り、終了しましょう。ハイドロキノンやトレチノインは使用し続けると耐性ができるため、コース終了時に使用を中止する必要があります。セラピューティックコース後は 移行期→維持期と治療段階が変わります。
以上がセラピューティックコースの流れとなります。イメージはついたでしょうか?SNSなどでよく見る皮むけの画像がこのコースとなります。副作用は少し辛いですが、高い効果を期待できます。自宅での肌質改善をしていきたい方に是非おすすめです。
≪使用商品一覧》
- 洗顔
- バランサートナー
- デイリーPD
- ミラミン
- ミラミックス
- トレチノイン(処方薬)
- 日焼け止め
≪治療期間(セラピューティックコースのみの場合)》
反応期→耐久期→完成期を1クールとして、12~18週で完了します。その後は、お肌の状態を維持するために、別のコースへ移行をおすすめしております。
治療中は2~4週に1回通院して、肌状態の確認や、使用方法の確認などをさせていただきます。
ビタミンAやハイドロキノンを含んだ製品をはじめて使用される方は、初めからセラピューティックコースをスタートさせるとビタミンAの反応が強く出たり、ハイドロキノンのアレルギー症状が出現するリスクがあります。当院でも、「セラピューティックを友達がやっていてとてもよくなったので、わたしもやってみたい」と受診される方もいらっしゃいますが、当院では初診時からのセラピューティックはおすすめしておりません。まずは、基本の保湿セット+マイルドなビタミンAを配合した製品からの開始をご提案させていただいております。
また、今回ご紹介したセラピューティックのコースは皮むけや赤みなどがでて少しハードルが高い方にはマイルドなビタミンAを配合した商品を組み合わせをお一人ずつカスタマイズしてご提案します。
ご希望の方は、一度美容診察へお越しください。