シミや肝斑 諦めていませんか?
〈事例〉 40代 女性 丸子さん
〈お悩み〉
30代後半から両頬にできたシミが気になるようになり、半年前に他施設で右頬のシミ取りレーザーをしました。すっきり取れた感じがしなくて、結局徐々に濃くなってきたような気がします。このシミはすっきり綺麗に取れますか? 顔全体がくすみなのかくらいのも気になります。
〈診断〉 肝斑 老人性色素斑
〈美容カウンセリング〉
丸子さんのお顔には、両頬に肝斑があります。さらにその肝斑の上に老人性色素斑、いわゆるシミが混雑している状態です。
肝斑は後天性の色素増加症で、20歳代後半から40歳代の女性に好発します。特徴は、老人性色素斑が左右非対称に対して、肝斑は境界が比較的不明瞭で、顔の両側左右対称にぼやけた形で淡褐色斑を生じます。おでこや口周りに広がることもありますが、目の周囲には認めません。肝斑の原因は明らかではありませんが、紫外線暴露、性ホルモン、経口避妊薬の内服、妊娠、摩擦刺激が発症要因や悪化因子とされています。
丸子さんのように肝斑と老人性色素斑が混在している場合、レーザー治療によって肝斑が悪化することもあるので、まずは肝斑の治療からスタートするのがおすすめです。内服とこすらないスキンケアによって肝斑が改善したら、老人性色素斑に対してレーザー治療を行いましょう。
○肝斑の内服治療は、内服によって完全に消えるわけではなく薬によって症状を抑えていくと捉えてください。当院ではシナール(美白作用、メラニン生成抑制作用、コラーゲン生成促進)、トランサミン(メラニンを発生するメラノサイトの活性化を阻害し、色素沈着を抑制)、ユベラ(抗酸化作用)をまず2.3ヶ月内服し、症状によって内服を継続します。
○内服と併用してより効果的に肝斑を抑えていく施術では、
※ケミカルピーリング(皮膚のターンオーバーを促進させてメラニンの排出を促します)
※エレクトロポレーション(電気の力を利用して美容成分を肌の奥に浸透させます)
がおすすめです。
○ホームスキンケアとして、ビタミンCローションやゼオスキン製品を取り入れていただくとさらに効果的です。また紫外線を浴びたり、繰り返す摩擦によっても肝斑は悪化すると言われているため、内服薬を服用していたとしても、天候や季節に関わらず紫外線対策を行ったり、洗顔はたっぷりの泡で優しく洗い、化粧をする際も摩擦対策を心がけましょう。
肝斑のように紫外線以外の要因もはたらくシミと、紫外線によるシミ。この異なるシミが混在している方は多く来院されます。
肝斑の場合、レーザー治療によって悪化することもあるので注意が必要です。
肝斑の治療・対処法はレーザー治療とは違いすぐに効果はあらわれませんが、地道に継続して治療することが大切です。一度の治療で消すことができるものではないですが、きちんと継続して治療していくことで徐々に薄くしていくことが可能で、結果、満足度も高いです。
シミや肝斑が気になる方は、一度美容診察へお越しください。