ベタつきが気になる季節に~皮脂と肌トラブルのお話~
暑くなり、肌のベタつきやテカリが気になる季節になってきましたね。今回は、肌の「皮脂(ひし)」についてお話しします。
《皮脂ってなに?》
皮膚には「脂腺(しせん)」という器官があり、ここから皮脂が分泌されています。脂腺には以下の2種類があります。
- 毛脂腺(もうしせん)
毛穴につながっており、手のひら・足の裏以外の全身に分布しています。特に皮脂の多い部位(=脂漏部位)は以下の通りです:
- 頭皮
- 額・眉間・小鼻まわり(Tゾーン)
- 胸元(胸骨部)
- 脇の下、へそまわり、外陰部 など
- 独立脂腺(どくりつしせん)
毛穴とはつながっていない脂腺で、口唇・頬の粘膜・乳輪・外陰部などに分布しています。
皮脂が関係する肌トラブル
◆ 脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)
皮脂が多く分泌される部分に、赤み・かさぶた・フケのようなものが出る皮膚疾患です。
原因には、
- 皮脂分泌の異常
- 「マラセチア菌(真菌)」という常在菌の増殖
が関係しています。
マラセチア菌は皮脂をエサにして増殖し、皮膚を刺激して炎症を起こします。
乳児型:生後すぐ~1歳頃までに見られ、自然に良くなることが多いです。
成人型:思春期〜40代男性に多く、慢性的に繰り返すことがあります。
⸻◆ 尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)=ニキビ
思春期に増える男性ホルモン(アンドロゲン)の影響で、皮脂が過剰に分泌され、毛穴が詰まりやすくなることが原因です。
詰まった毛穴に皮脂を栄養にするアクネ菌が増えることで、炎症や膿をともなうニキビへと進行していきます。
アンドロゲンは女性にも分泌されるため、男女ともに10~30代に多く見られます。
好発部位:顔(特にTゾーン)、背中、胸元などの皮脂が多い部分
治療にはスキンケアや生活習慣も大切!
皮膚科での外用薬に加えて、日常のケアや生活習慣の見直しも症状の改善にはとても大切です。
食事
- 動物性脂肪の摂りすぎは控えめに。
- ビタミンB群・ビタミンCを積極的に摂りましょう。(皮脂コントロール・炎症抑制)
睡眠&ストレスケア
- 睡眠不足はストレスの原因に。
- ストレスは男性ホルモンを増やして皮脂分泌を促すので、適度な運動や休養を取り入れましょう。
タバコ・アルコール
- 皮脂の分泌を促すため、控えめにするのがおすすめです。
紫外線対策
- 紫外線は皮脂腺を刺激し、炎症を悪化させることがあります。
- 日焼け止めや帽子などで対策をしましょう。
《スキンケアのポイント》
顔
- 朝晩の洗顔を習慣に(1日2回)
- 泡でやさしく洗い、こすらない
- 洗顔後は「保湿(化粧水・乳液)」を忘れずに!
頭皮
- 毎日1回のシャンプーを心がけましょう
- ゴシゴシ洗わず、やさしくマッサージ
- コンディショナーはしっかり洗い流して
- 洗髪後はドライヤーでしっかり乾かす
当院おすすめスキンケア商品をご紹介!
《ZOスキンシリーズ》
- エクスフォリエーティングクレンザー
普通~脂性肌向け。毛穴の汚れをすっきり落としながら、うるおいもキープする洗顔料。
- エクスフォリエーティングポリッシュ
週2〜3回のスペシャルケア。超微粒子スクラブが古い角質や汚れをやさしくオフ。
- バランサートナー
pHバランスを整える化粧水。グリコール酸、ヒアルロン酸、アラントイン配合で肌をしっとりなめらかに。
- クラリファイングセラム(日本限定)
皮脂や毛穴の目立ち、赤みを抑える美容液。混合肌・脂性肌の方に特におすすめ!
《その他おすすめアイテム》
- 高濃度ビタミンCローション(10%)
一般的な製品よりも高濃度。毛穴ケア・美白・ニキビ予防に◎
※使用期限は製造日より2か月。要冷暗所保存。
- JMECクレンジングソープ泡ピールケア
ピーリング成分配合の泡洗顔料。
洗顔・メイク落とし・角質ケアがこれ1本で完了します!
皮脂は肌を守る大切な働きもありますが、過剰になるとトラブルの原因になります。
正しいスキンケアと生活習慣の見直しで、健やかな肌を目指しましょう。
お悩みがある方は、ぜひお気軽にご相談ください(^▽^)/
かすがい皮膚科では、あなたの肌質や症状に合わせたスキンケアのアドバイスも行っています!
