かすがい皮膚科では、診察をスムーズに行いできるだけ待ち時間を軽減できるようWEB問診を導入しております。WEB問診のメリットは、来院してから受付完了までの時間を短縮することができるだけではなく、自宅でゆっくりと入力していただくことで、問診に対して具体的にお答えいただくことができます。また、現在服用している薬やスキンケアなど、その場で確認していただくことができます。それらを医療者が具体的に把握できることで診断や治療に役立てることができ、皆様への具体的な指導につながります。病院で問診といえば、いつ・どこに・どんな症状があるのかと言うことをお答えいただくイメージがあると思います。それに加えかすがい皮膚科では、日常生活の習慣について問診させていただいております。皮膚科では特に皮膚というヒト最大の臓器が主要な診察部位であるため、日常生活が大いに関係します。そのため日常生活の習慣を問う問診項目が存在するのです。例えば、お風呂の湯の温度、顔は1日何回どのように洗うのか、仕事や部活は何をしているのか、子ども園に通っているのかなどうかがいますが、疾患によってはさらに詳しく問診させていただくことがあります。では、なぜ詳しい問診が診断や治療に関係するのか、多くある疾患で紹介します。
まず、一つ目にご紹介するのが手荒れ(手湿疹)です。
特に冬の時期には悪化しやすく、多くの方が悩まれる症状です。手荒れが主訴で受診の方に問診事項は家事の実施の有無です。特に洗剤を使用するときに手袋の着用をしているかが症状の悪化に大きく影響を及ぼします。手の皮脂を洗剤によって奪ってしまうからです。また、仕事の内容をうかがうこともあります。具体的に何に触れることが多いかを知ることにより、悪化因子になっていないかを確認します。直接触れることが避けられない場合には、手の保護ができるだけ可能になるよう、ハンドクリーム塗布の提案を行なっています。再診時には、悪化因子を避けることができているか、生活習慣で変えたことはあるかを確認し、それでも症状の改善が見られない時には、パッチテストという特定の物質にアレルギー反応ないかという検査を提案することがあります。
二つ目にご紹介するのが、ニキビを主訴として受診される方の場合です。
ニキビは長く繰り返し悩まされる疾患のため、ニキビ治療歴の有無・治療の期間、治療の中断があればその理由、スキンケアの回数や方法・使用している物の具体的な商品名、日焼け止め使用の有無をうかがいます。治療歴や中断の理由を確認する理由は、ニキビの治療に使用する外用薬の使用には少しコツがいるからです。中断してまった原因を明らかにし、指導をさせていただきます。ニキビ薬はめんぽう治療と言い毛穴の詰まりをとることが必要です。外用薬は塗り始めにほとんどの方に、赤み・ヒリヒリ感・乾燥という刺激症状が起こります。スキンケアによる保湿がしっかりできていないと、この刺激症状が遷延し、治療がうまく進みません。また、薬を塗るだけではなく、適切なスキンケアを併せて取り組み効果的に治療が継続できるよう説明をします。そのため、スキンケアの詳細や治療歴を問診しています。
三つ目にご紹介するのが、体の痒みを主訴として受診される方の場合です。体の痒みの原因が湿疹の場合は、普段のスキンケアが大きく影響するため、身体の洗い方、お風呂の温度、保湿をしているか、石鹸は何を使っているかをうかがいます。湯の温度が高いと皮脂を落とし過ぎてしまい乾燥しやすくなる傾向にあります。また、ゴシゴシ洗いすぎてしまう場合は皮膚のバリア機能を壊してしまっている可能性があるからです。そして、家族の方にアトピー性皮膚炎の方はいるのか、過去にアトピー性皮膚炎と診断されたかをうかがいます。他院で治療を行ったことある方はどのような治療をして、薬は何を使っていたかを問診することで、今後の副作用や今後の起こりうる可能性を考慮し、治療方針に役立てます。
アトピー性皮膚炎は継続的な通院が必要であるためどうして通院が必要なのかご説明させていただきます。
体の痒みに対して外用薬を適切に使用することも重要ですが、正しいスキンケア方法を説明しより治療が効果的に行えるようお手伝いさせていただきます。
このようにかすがい皮膚科ではWEB問診を活用させていただいています。患者さんの個々に合った診察、指導を行っていくために今後もWEB問診のご協力をよろしくお願いします。