「顔の赤みやブツブツがなかなか治らない」「ステロイドを塗っていたらかえって悪化した気がする」そんなお悩みで当院を受診される方がいらっしゃいます。今回はその原因のひとつである 酒さ様皮膚炎(しゅさようひふえん)=ステロイド酒さ(ステロイドしゅさ) についてお話しします。
まずはじめに、酒さ様皮膚炎とは?
酒さ様皮膚炎は、ステロイド外用薬を長期使用した結果酒さ(しゅさ)に似た症状が現れる病気です。ステロイドの副作用のひとつと考えられています。
症状としては、ステロイドを塗っていた部分に赤み(紅斑)
•毛細血管の拡張
•ニキビに似たブツブツ(丘疹や膿疱)
•かゆみ
などがあらわれます。特に口のまわりに出たものを「口囲皮膚炎」と呼びます。
【酒さと酒さ様皮膚炎の違い】
一見すると両者はとてもよく似ていますが、原因が異なります。
•酒さ:頬や鼻を中心に赤みや毛細血管拡張、ニキビのような発疹が出ます。原因ははっきりしていませんが、紫外線・アルコール・香辛料・ストレスなどが関係するといわれています。
•酒さ様皮膚炎:顔に赤みや発疹が出る点は似ていますが、主な原因は ステロイド外用薬を長期間使い続けたこと による副作用です。
【治療について】
酒さ様皮膚炎の治療の基本は、ステロイド外用薬を中止すること です。
ただし、中止すると一時的に「リバウンド」と呼ばれる症状の悪化がみられることがあります。赤みやむくみが数週間から数か月続く場合もありますが、自然な経過です。
大切なのは、自己判断でステロイド外用を再開しないことです。医師と相談しながら治療を続ければ、時間はかかっても改善していきます。
【日常生活での工夫】
症状を和らげるために、日常生活では以下の点に注意しましょう。
•洗顔は刺激の少ない低刺激性のものを使用し、こすらない
•熱いお湯ではなく、ぬるま湯でやさしく洗う
•紫外線対策を心がける(日焼け止めは低刺激のタイプを選ぶ)
•アルコールや香辛料など、症状を悪化させやすい食品に注意する
酒さ様皮膚炎は見た目の症状から強い不安を感じる方も少なくありません。
しかし、正しい治療を行えば少しずつですが改善していきます。
「顔の赤みが治らない」「ステロイドを使い続けていて不安」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
参考文献:病気がみえる 皮膚科
